『宮本武蔵』 【作家がおすすめする本 〜人生を豊かにする本〜】

『宮本武蔵』本画像 【作家がおすすめする本 〜人生を豊かにする本〜】
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引用元 吉川英治文庫『宮本武蔵』
(リンク先 講談社BOOKクラブ『宮本武蔵』吉川英治文庫 全8巻セット)



 

今回ご紹介するのは『宮本武蔵』です。



 超がつく有名人ですね。
 
 男の子は小学生のころなどに、一度は枯れ木を二本拾って「二刀流!」と構えたことがあると思います。
(そして相手は長い枝を拾い「燕返つばめがえし!」と構えるのがお約束です)



 歴史小説で頂点に君臨するといっていい作品で、数々の漫画、ドラマ、映画などに登場する武蔵(と小次郎)ですが、

時が経ち、意外とこの『宮本武蔵』を読んだことがない方も多いのかなと思いましたので、紹介します。



ウマぞう<br>
ウマぞう

ぼくも大好きな小説ですブヒン。

武蔵たけぞうから武蔵むさしへの成長、吉岡一門との大激突、宿敵小次郎との決闘、どこをとっても面白いブヒンです。



概要



  • 【題名】:『宮本武蔵』

  • 【著者】:『吉川英治』

  • 【出版】:講談社、新潮社ほか
    (※文庫版 単行本は大日本雄辯會講談社、及び六興出版など)

  • 【巻数】全八巻 (※吉川英治文庫)

  • 【初出】:1936年



わたしは二種類もっていて、表紙画像のものは雰囲気があっていいのですが、辞書並に分厚いです。
持ち運びできる文庫版をおすすめします。



伸さんが持っているものは、寝オチしたら青あざができる重さですブヒン。


※愛蔵版の大きさはこのくらい違います。(右が文庫版)



※厚さはこのくらい。


※愛蔵版の中身はこのような感じで、二段、挿絵ありであじがあります。


紹介文




※吉川英治文庫 第一巻より

「宮本武蔵」は著者の代表作中の代表作である。

 著者の執筆三年前、直木三十五は武蔵非名人説をとなえて文壇をかしたが、菊池寛と共に著者は強く反駁はんばくし、小説をもって答えたのが本書である。

 当時、武蔵はまだ講談の世界の二刀流の英雄としてまかりとおっていたが、著者の描く関ヶ原出陣の武蔵たけぞうに、読者はまず驚嘆した。

 また憎々しい講談の巌流が前髪立ちの美剣士小次郎として登場したことも。

ー 従来の武蔵像は一変されたのである。





いま世間で抱かれている武蔵と小次郎のイメージは、この小説からです。
ただ最近は、井上雄彦先生の『バガボンド』という人が多いと思います。

坂本龍馬でいえば写真と、司馬遼太郎先生の『竜馬がゆく』がイメージ像になっていますね。



じゃあ小次郎は、この小説が出るまで美男子ではなかったブヒンですね! 聖徳太子も、あのしゃもじを持った人では無いと聞きましたブヒンし、素晴らしい小説が出ると、世間のイメージが変わるということですかブヒン。



面白いよね。

日本最強の剣豪、天下無双、生涯不敗の武蔵はいかにして生まれたのか。
出世はあまりしませんが、足軽が天下無双になるという点も熱い話です。



オススメのポイント 3点



  • 読みやすい ☆☆☆☆☆☆(星6つ)

    新聞連載のため、短い物語の連なりです。
    歴史小説の習いとして言葉が昔なので、読みにくい方もいるかもしれません。


  • 魅力的なキャラクター ☆☆☆☆☆☆☆☆(星8つ)

    後世に残るイメージ像だけあり、武蔵、小次郎はもちろんのこと、又八、オババ、沢庵たくあん和尚、おつうなども際立っています。


  • 人生への深い洞察、そしてなんといっても「魚歌水心」 
    ☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆(星10)

    ただ剣を振るうのではなく、剣を通じて人生や命と深く向き合った武蔵の姿が心を打ちます。
    「魚歌水心」は最終巻の、巌流島での決闘の題名です。
    武蔵の苦闘と悟りの日々がここに見事な形で結実します。



最終章「魚歌水心」は一生忘れない感動でした。同じ小説を二度読むことはほとんどありませんが、『宮本武蔵』は死ぬまでに三度読むね。



辛口のしんさんがそんなに褒めるのは、ものすごくめずらしいことブヒン! 



そんなこともないんだけどね。

吉川英治先生は『宮本武蔵』を書き上げた時、もともと十二貫(約四十五キロ)の痩身そうしんが十貫(約三十七キロ)に減ったという逸話があります。本当だとしても納得だよ。
体と魂を燃やして文字に叩きつければ、そうなるでしょう。



しんさんは、体重が減るどころか増えつづけているブヒンけどねー。



ぐっ!! い、一応、書き物してけっこう減ったこともあるよ。
も、戻してるんだよね。つ、次の小説のための体力を。。



抜粋


是非とも読んで欲しいので、ちょっとだけ紹介ブヒン。





 地の巻


   


        一


 
 ー どうなるものか、この天地の大きな動きが。

 もう人間の個々の振舞いなどは、秋かぜの中の一片の木の葉でしかない。なるようになッてしまえ。

 武蔵たけぞうは、そう思った。

 屍と屍のあいだにあって、彼も一個の屍かのように横たわったまま、そう観念していたのである。

「ー 今、動いてみたッて、仕方がない」

 けれど、実は、体力そのものが、もうどうにも動けなかったのである。武蔵自身は、気づいていないらしいが、体のどこかに、二つ三つ、銃弾たまが入っているに違いなかった。

 ゆうべ。ー もっと詳しくいえば、慶長五年の九月十四日の夜半よなかから明け方にかけて、この関ヶ原地方へ、土砂降りに大雨を落とした空は、今日のひるすぎになっても、まだ低い密雲を解かなかった。そして伊吹山の背や、美濃の連山を去来するその黒い迷雲から時々、サアーッと四里四方にもわたる白い雨が激戦の跡を洗ってゆく。

 その雨は、武蔵たけぞうの顔にも、そばの死骸にも、ばしゃばしゃと落ちた。武蔵は、鯉のように口を開いて、鼻ばしらから垂れる雨を舌へ吸い込んだ。

ー 末期まつごの水だ。

 しびれた頭のしんで、かすかに、そんな気もする。    」



冒頭から一気に引き込む構成、重厚な筆力ブヒンねー。すぐに世界にひたれるブヒン。

 

 平仮名や擬態語をかなり使うという平易・端的な印象ながら、漢字との妙が素晴らしく、それらが生み出す情景が、鮮やかに浮かびます。


このような筆致は、わたしみたいな凡百の作家の及ぶところではありません。


しんさんは、もっともっと武蔵のように死ぬ気で書かないといけないブヒンねー。

 

ぐっ!! 人生を賭けて、が、頑張るわい!!


このような方におすすめ




・強烈な小説体験をおもとめの方

・歴史小説で、忘れられない名作を読みたい方

・人生に悩んでいる方



私は格闘技を見るのもやるのも大好きなので、それもあってハマりました。


文庫版で8巻と長いので、じっくりと腰を据えて読む必要があるブヒンね。
なんでもファーストフード的になってきている頭を切り替える必要があるブヒンかもね。


ウマぞうくん、たまにはいいこと言うね。

いまの、なんでも性急にもとめる時流が正しいのかどうかは、後世になってみないとわからない。

でも砂上の楼閣ろうかくといって、すぐ積み上げたものはすぐ壊れる。パッと学べることは、身につきにくいんだ。

武蔵のように一つの道に一心に打ち込み、そうして体得した真理は、終生崩れることなく我が身を救うと思う。

現代の日本は、情報量が莫大で、やろうと思えばどこまでも自由で、だからこそ道を決めきれず、土台を大きくしにくい。
土台を決めて大きくしなければずっと不安で、いつまでも浮遊している感覚のまま歳をとってしまう。そういう人が増えているね。

詳しくいうと、他人の前ではなく、自分自身と向き合った時に幸せを感じているかどうかが、土台の、とても大事な物差しだね。



急に饒舌じょうぜつになったブヒン! しかもおじいさんみたい!


ほ、褒め言葉だよね?


著者、作品、宮本武蔵についてもう少し知りたい方へ


今回は、ウィキペディアさんも読んでもらった方が早いブヒンね。




・『宮本武蔵』(小説)
(リンク先、ウィキペディア『宮本武蔵』(小説)

・作者:吉川英治(リンク先、ウィキペディア「吉川英治」)

photo by wiki




宮本武蔵(リンク先 ウィキペディア「宮本武蔵」)

photo by wiki



二天一流、すごくかっこいいブヒンねー!


実際に見てみたくなるよね



よかった方はこちらもどうぞ



 もちろん吉川先生の他の作品も素晴らしいですし、山岡荘八先生、山本周五郎先生、藤沢周平先生、現代の作家さんと、続々と紹介できるのですが、それはそのうちに紹介すると思うので、以下の三冊を紹介します。


・『バガボンド』(漫画) 井上雄彦
(リンク先 ウィキペディア『バガボンド』)



photo by wiki



吉川英治先生の『宮本武蔵』を原作とした大ヒット漫画がこちらですブヒン!



「興味があるけど、活字はちょっと・・・」という方は、ぜひこちらでどうぞ!


 筆で書いていらっしゃるのかな、水墨画のようなタッチの絵は芸術作品です。


1コマ、1コマ、魅入ってしまいますね。



 ただ残念なことに長く休載しています。

 理由は諸説ありますが、吉川先生と同じ苦しみではないでしょうか。


 何度も描かれた宮本武蔵像に対して、どのような新しさを見せることができるのか

 井上先生の場合は、吉川先生の原作をベースにしているので、もっと苦しく、きっと武蔵のように苦闘されていると思います。


 個人的には、武蔵が足の筋を決定的に負傷したところが、新しくもあり、袋小路になったような気がします。

(そのまま治らない、あるいはこんな治療はどうだろう、あんな不思議なこともあったと、いろいろな展開パターンを想像してしまいます)



武蔵はどのように巌流島で小次郎と決着をつけるのか、楽しみにしているので、井上先生を心から応援しますブヒン!



・『五輪の書』 作者:宮本武蔵
(リンク先 ウィキペディア『五輪書』)

photo by 岩波文庫(リンク先 Amazon『五輪書』岩波文庫)




 宮本武蔵本人の著作がこちらです。
 「地水火風空」の巻からなります。



解説もついてますが、昔の言葉で書かれていてけっこう難しいかもしれません。


どんな人におすすめブヒンですか?



剣を実際に振る人で、強くなりたい人、、かな。



そんな人、いないブヒン!



・『ヒクソン・グレイシー 無敗の法則』 
作者:ヒクソン・グレイシー

(リンク先 書籍 → ダイヤモンド社『ヒクソン・グレイシー 無敗の法則』)
(リンク先 作者名 → ウィキペディア 「ヒクソン・グレイシー」)



photo by イヤモンド社『ヒクソン・グレイシー 無敗の法則』



ブラジル発祥の超実戦的格闘技・グレイシー柔術で「生ける伝説」と言われる最強の格闘家ヒクソンぶひんね。
無敗つながりブヒンですか?



ふふ、甘いね。

グレイシー柔術は、源流が日本なんだよ。

前田光世(コンデ・コマ)という青森生まれの天才格闘家が、ブラジルでエリオ・グレイシーというヒクソンの祖父に伝えたのがグレイシー柔術の始まりでね、そのときに侍魂も一緒にブラジルに、


あ、格闘技うんちくだから、これ絶対長くなるやつブヒン! 

読者の皆様、しんさんは放っておいて、このあたりで今回はお別れブヒンね。

以上ですブヒン! また紹介するブヒン!



グレイシー柔術はノールールに近くてね、そいでUFCといういわゆる「なんでもあり」っていう大会がアメリカではじまり、そこでヒクソンの弟であるホイス・グレイシーが大活躍して一種スポーツ化に向かっていた日本格闘界にも黒船的な衝撃を・・・・って、あれ? ウマぞうくん?! どこー?!



今日のひと言

もとより武蔵の剣はさつではなく、人生呪詛じゅそでもない。
まもりであり、愛の剣である。
自他の生命のうえに、きびしい道徳の指標をおき、人間宿命の解脱げだつをはかった、哲人の道である。

『宮本武蔵』はしがきより抜粋




・おすすめ一覧「人生を豊かにする本棚」


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