※作家がおすすめの本を紹介するコーナーです。
はい、今日は東洋思想といえばまずこの本。『論語』の紹介です。
うーん、しんさんには申し訳ないブヒけど、今回もあんまり興味が・・・
まあまあ、そう言わず、紹介だけは聞いてみようか。
人生が、、、あ、ウマぞうくんの場合はウマ生か。それがうまくいくためだからね。
ちょっと頑張ってみようー。
概要
- 【題名】 『論語』
- 【著者】 孔子
- 【出版社】
岩波書店 他 - 【初出】
1963年7月(※岩波文庫版) - 【訳者】
金谷 治(※岩波文庫版 訳注)
解説
今からおよそ2500年前、中国の春秋戦国時代を生きた孔子とその高弟たちが遺した言葉、それをお弟子さんたちが集めたのが『論語』です。
四書と呼ばれるもののひとつで、孔子は儒家(儒教)の始祖だね。
本の中では、徳や仁などの人生で大事な考え方について、あるいは君のあり方など、さまざまなことをお弟子さんたちと会話しながら紐解いていきます。
もうほとんど聞かないけれど「論語読みの論語知らず」という言葉もあってね、『論語』をありがたがるあまり弊害をうたった諺もできたくらい、みんなが影響された書物です。
※補足4つ(リンクはすべてWikipediaです)
・「論語読みの論語知らず」
→見かけだけ理解していて、実行できない・しないことのたとえ。いわゆる頭でっかちのこと。
しんさんも影響されたブヒですか?
そうね、最初に読んだのが20代後半だったけど、それでもかなり影響を受けたと思うよ。
いまだに、たまに開くときもあるね。
面白いなと思って、ほかの四書である『大学』、『中庸』、『荘子』、それから『老子』とか、いわゆる東洋思想について読むきっかけにもなったよ。
我の塊のようなしんさんが影響されたブヒかー。それはちょっとだけ興味があるかもです。
昔は素直だったんだよ。。いろいろあって、こうなっただけで。。
講演で「四つの土台を知ろう」という話をする事があるんだけど、一番上の小さな土台は「個人」。
それを支える、次のもう少し大きな土台が「家とか会社、組織などの土台」。
だいたい日常は「個人」と「小集団」の、これら二つのルールに従っていくのだけど、もちろん世の中は色々あるから、うまくあてはまらないこともあるよね。
なるほど。
厩舎にも「その厩舎の常識は、社会の非常識」という言葉があるブヒンね。
転舎してはじめて、今まで常識だと思っていたものが違っていたことに気づくと、そういうことをよく聞くブヒ。
そうだね。人間の社会だと、初めての就職で家族のルールと外との違いを、あとは転職したときにもよくわかるね。
第一、第二の土台に照らしても判断に困るときは、三番目の、もっと大きな土台で見てみるといいんだ。
それが「社会の土台」。社会、つまりその国のルールだね。
でも、それでも判断がつかないことや、間違っているということもあります。
国が戦争状態とかのときだね。
そんなときに最も基本となる最大の土台が「人間としての土台」なんだ。
最後はここで判断をしていくといいんだよ。
長くなったけど『論語』はこの「人としての土台」をしっかりと教えてくれるんだ。
へえーっ、、、て、それよりしんさん!
「論語 本」とググりましたけど、たくさんバージョンがありすぎるブヒ!
いったい、どれを読んでいいのかわからないんだけど。
経営に役立つ論語とか、子どもの時から読んでおきたい論語とか、解説書や超訳も含めるとたくさんあるよね。
私は上にある岩波文庫版をお勧めします。
良かったブヒ。
でもなぜそれがおすすめブヒ?
古典を読むときに覚えておいてほしいことだけど、どうせ読むなら派生ではなく大元だね。
要約本や解説本は、一見わかりやすいし、時間の節約になっているようだけれど、独自の解釈が絶対に入る。ひどいものになると、真逆に理解していたりね。
本人が語るそれをそのまま感じるのと、他人が学んだものを感じるのは、まるで違います。
あと、原文・読み下し文・現代語訳の三つが一緒に載っているし、解説もあってわかりやすいからだね。
普通に読めます。
現代語訳を読むだけでも十分身になります。
これならぼくも読めるブヒ。
でもちょっと漢字ばっかりで、眠く。。
1日1ページとか、そういう感じで、地道に読みすすめていいと思うよ。
早く入れたものって、早く抜けるしね。
『論語』は、とくにゆっくり読んでいい書物です。
どのような内容か ちょっとだけ抜粋
「原文」
子貢問政、
子曰、足食足兵、民信之牟、
子貢曰、必不得已而去、於斯三者、何先、
曰去兵、
曰必不得已而去、於斯二者、何先、
曰去食、
自古皆有死、民無信不立、「読み下し文」
子貢、政を問う。
子の曰わく、食を足し兵を足し、民をしてこれを信じせしむ。
子貢が曰わく、必らず已むを得ずして去らば、斯の三者に於いて、何れをか先にせん。
曰わく、兵を去らん。
曰わく、必らず已むを得ずして去らば、斯の二者に於いて、何れをか先にせん。
曰わく、食を去らん。
古より皆な死あり、民は信なくんば立たず。「現代語訳」
子貢が政治のことをおたずねした。先生は言われた。「食糧を十分にし軍備を十分にして、人民には信を持たせることだ。」
子貢が「どうしてもやむをえずに捨てるなら、この三つの中でどれを先きにしますか。」というと、先生は「軍備を捨てる。」と言われた。「どうしてもやむをえずに捨てるなら、あと二つの中でどれを先きにしますか。」と言うと、「食糧を捨てる。昔からだれにも死はある。人民は信がななければやっていけない。」と言われた。※信を持たせる……「政治家を信頼させる」という解釈(徂徠)と、「教育して誠実にさせる、」という解釈(朱子、仁斎)とがある。
巻第六 顔淵第十二の七より
意味がわかってるかは別として、本当にぼくでも読めるブヒ。
ちなみにここを抜粋したのは、しんさんに何か考えがあってのことブヒ?
さあ、どうだろうね。
オススメのポイント3つ
- 人生の根幹を成す、とても大きな学びが得られる。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆(星九つ 比類なき本) - 世間にすこし流されずにすむようになり、ストレスが減る。
☆(星一つ 人による) - 「読んだことがあります」と言うと、ちょっと頭がいいと思われて、すこしだけ誇らしいときがある。
☆(星一つ 人生で二、三度あるかどうか)
最後に
冒頭のはしがきに良い導入文があるので、それを最後に紹介します。
『論語』は孔子を中心とする言行録である。それは、『大学』、『中庸』、『孟子』とならぶ「四書」の筆頭として、中国はもとより、われわれの祖先の血肉となりバックボーンともなった、古典のなかの古典である。
『論語』岩波文庫版 はしがきより
『論語』という名まえは、孔子の名とともに、世界的に余りにも有名である。しかし、それだけに、その名を聞いたとき、過去の東洋社会をささえてきた儒教の経典として、すぐさま古くさい道徳主義を連想する人も少なくないはずだ。嫌悪の情をともないながら、過去の封建体制と結びつけた冷い非人間的な聖人孔子の姿を思い浮かべる人もあるであろう。だが、それらの人のおおむねは、いわゆる食わず嫌いである。この訳書は、まず何よりもそうした人々によって読まれることを期待する。
確かに古いのである。二千年以上も前のものといえば、古くさいのはむしろ当然かもしれない。しかしそれでは、なぜそんなにも古いものが、現代までの長い間を多くの人々に愛読されてきたのだろうか。その理由を、単に過去の政治や社会のあり方だけでかたづけてしまうのは、余りにも単純である。『論語』の内容そのものに、いつまでも人々の共感をよび、新しい歴史の進展をうながすような、そうした不滅の古典としての価値があるからにほかならない。
うまゾウくん、どうだろう。すこし読む気になってくれたかな
ぼ、ぼく、生きててあんまり悩んだりしないブヒからなあー。
うまぞうくーん!!
・・・まあ、そんな君だから、私と長い事うまくやっているんだろうけどもね。
それではまた次回、お会いしましょうー。
「古代中国の大古典「四書」のひとつで、孔子とその弟子たちの言行を集録したもの。人間として守るべきまた行うべき、しごく当り前のことが簡潔な言葉で記されている。長年にわたって親しまれてきた岩波文庫版『論語』がさらに読みやすくなった改訂新版。」★★★★☆
ちなみに、書物と経営、格闘技ばっかりで我が道をゆくしんさんはまったくわかってないブヒけど、渋沢栄一さんの新一万円札や、ドラマ『青天を衝け』があったので『論語』はふたたび世間に出てるブヒね。
もちろんぼくは、読んでないブヒけど。
え!!!
今日のひと言
次回はマフィア小説の傑作『ゴッドファーザー』です。
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