『職場というもの』
およそ仕事をしていれば、人生のある時期から、大半の時間を会社ですごす。
丸1日という言葉があるが、8時間から14時間の勤務は、
丸1日と表現してさしつかえない。
おおげさに形容すれば、わたしたちは1度きりしかない人生の、
貴重な時間、その大半を会社に費やしている。
だからこそ職場が、汚なかったり、いい加減だったり、
あるいは人間関係が悪かったりすれば、これはよくない。
「豊かに生きたい。幸せに生きたい」
こうした気持ちはだれしもに共通していて、
だからこそ、人生の時間、すなわち会社での滞在時間にはこだわって、
より気持ちよく、より充実させる必要がある。
わたしたちは本能として、それを求めているからこそ、
会社のいろいろが目につくのだ。
たとえば清潔さ。
汚いところ、においのあるところで長く生活する人生が、
豊かで幸せといえるだろうか。
だから、毎日少しずつ掃除をし、週末にまとめて掃除をする時間をつくる。
作業着もこまめに洗濯する。机もきれいにする。
(ただし、とてもできる人たちの机は、
えてして、散らかっていることも多いので、
そういった散らかり方には好感をもっている)
えてして、散らかっていることも多いので、
そういった散らかり方には好感をもっている)
たとえば挨拶。
毎日半病人みたいな顔で出社し、念仏のような調子で挨拶をする。
「暗さは自然、明るさは意思による」
そいう言葉があるが、
朝の表情にはとりわけ気をつけたい。
不機嫌な人間がひとりいるだけで、朝のさわやかさをぶち壊すに
充分だ。
たとえば人間関係。
コミュニケーションもない。
仲間の好きなことも、嫌いなことも知らない。
個人情報が強く守られる世の中だけれども、
やはり、ある程度うちとけてきたのであれば、
一般に、きいてさしさわりのない情報くらいは、
おなじ場所で長くすごすのだから、
仲間のことは知っていたい。
(と、ここまで書いても、それは個人情報漏えいとなってしまう
世の中なのが、物悲しい)
たとえば集中力。
8時すぎから1日がはじまり、エンジンがかかるのはいつなのだろうか。
集中力のないところに、充実は生まれようがない。
妥協するところに、豊かさは生まれようがない。
豊かさ、幸せは、ゆるい雰囲気や、なあなあと反発する。
爽やかさや明るさ、楽しさをそなえた、ストイックから生まれるものだ。
そんな雰囲気を、職場につくれているだろうか。
人間、すぐには変われない。
だがすこしずつ変えていくことはできる。
相手のためだったり、チームのためだったりすれば、
おもいのほか、早く変われる。
なぜ変わらなければならないかと問われれば、
それが、自分自身のためだから。
立ち止まる人間には、おなじ景色が見えている。
歩む人間には、新しい景色がひらける。
それを信じて、良い職場にしていく努力を惜しまずにいきたい。
今日のひと言
『人生の長い時間を過ごす場所には、こだわる』
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