『賈誼(かぎ)の名言』
『愛出ずる者は、愛返る』
(訳)
愛する者は、愛される。
出典は前漢、『新書』春秋。
記したのは賈誼(かぎ)。
ビートたけしさんのものだったと思うが、
『友達が助けてくれない? バカヤロー! おまえがまず助けてやったのかよ!』という言葉がある。
なにかを欲っするなら、さきに、そのものを与えねばいけない。
頭ではわかっている。
しかしこれほど実践がむずかしい言葉もないだろう。
というよりも、この順番をまちがえてしまう人がほとんではないだろうか。
わたしも、何回も心に言い聞かせるのだ。
『妻が冷たいのは、自分が冷たくしているから』
『儲からないのは、人を儲からせていないから』
『知識を求めるならば、まず知識を出す』
『子どもが言うことをきかないのは、自分が話を聞いてあげていないから』
『利を先に考えない。徳がさき』
しかし、いざそのときになると、すっぽりと頭から抜け落ちてしまう。。
手痛い教訓として覚えているのは、はじめて講演依頼をいただいたときだろうか。
わたしは、打ち合わせの終わりに、
「一回の講演はこれこれ、これくらいでお受けしています」と口走ってしまった。
当然のことではあるが、いま思い出しても赤面ものである。
そのときの、打ち合わせ相手の失望した顔は、いまでもおぼえている。
『この人、金目当てなんだ』、という顔。
以来わたしは、知り合い経由の講演であれば、
かならず1回目を無料でお受けするようになった。
まず、たくさんの人に考えをきいていただけるだけでありがたい。
新たなご縁を頂戴できるだけで身に余る喜び。
それを学んだからだ。
まあ、無料ばかりでは生活が成り立たないので、二度目からは、そうはいかないのだけれども。。
(おまけ)
原文は
『愛出ずる者は愛返り、福往くものは福来たる』
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