文章を書く上で気になった言葉について紹介する【言葉拾い】のコーナーですが、今回は「嬰児」について、です。
この言葉は、時代劇や少し昔の文章などを書くときに使うと、格好いいのだけど、ウマぞうくんは読める?
ヒントは「みんな知ってる」かな。
難しいブヒー。
いつも間違えるから、気にしないで答えちゃうブヒ!
えーっと、、、、、「かいじ」ブヒね!
あ、なるほど。ウマぞうくんらしいこたえ。貝がふたつ入ってるものね。
正解はーーーーーーーーーーーーーー
「えいじ」です。
赤ちゃんのことだね。
・「嬰児」 ……… ①生まれたばかりの子。あかご。ちのみご、みどりご。 ②生時から三歳位までの子供。
『広辞苑』岩波書店より
なるほど、赤ちゃんブヒか。「女」という字も入ってるブヒね。
でもボク、この字は読めないから、本で出てきたらつっかえちゃうブヒよ?
ふっふっふ。そこで作中ではこんな使い方をします。
「あかご」とカタカナを振ります。
もちろん普通に「嬰児」でも、わかりやすい漢字の「赤子」を使ってもいいのだけど、昔の時代が舞台の小説の場合、「嬰児」と書くことで、読めるし、雰囲気も出ます。
色々な作者がこの使い方をしていますね。
へー! 何も気しないで読んでたブヒけど、もしかして今まで出てきてたのかも!
だってボク、藤沢周平先生の本、大好きブヒからね。
【用例】
生国の北のはずれに、夜羅という村があった。平田村とさほど変わらぬ、大きな村だ。
毎年夏至を迎えると、周辺の村を襲い、若い男と女を十人ずつ攫う。
そうして自分の村からも嬰児を十人だし、太陽の神に捧げて五穀豊穣を願う風習があった。
『置牙』冴崎伸 より
○他参考 「“嬰児(あかご)” の例文」
※リンク先「ふりがな文庫」さん
読みがなのテストで書いたらもちろんバツだけどね。
あと赤ん坊と嬰児は、正確に使い分けるなら、生まれたてか、三歳までか、とか、色々あるけれどそのあたりはお任せです(※私見です)。
理由として、「嬰児」は「みどりご」ともいうけれど、赤ちゃんをみどりと表現していた時代はどこまでか、とか、作中であつかう時代や、口にする人物の知識によっても違ってくるので、正しくてもあまり細かい使い分けは、マニアックなこだわりになると思います。
たとえば「ちのみご」と使いたい場合も、これは正確には「お乳を飲んでいるあいだの子」をさすわけですが、1歳で離乳する子もいれば、5歳でも母乳を飲んでいるという子もいます。
でも母乳を飲んでいるからといって五歳の子を「嬰児」と書くのはちょっと違和感があるよね。
なるほどー。そうなると「赤ちゃん」はどう使うブヒか?
「赤ちゃん」は、普通に「赤ちゃん」と使っていいんだけれど、これも、もし意味をきちんと捉えて使いたいとなると、「赤ちゃん」は生まれたてのことだね。
これは、生まれたての子の肌が赤いことからきています。
でも実際に広く浸透している用法は、もっと意味が広いです。
「歩くまでは赤ちゃん」というのが一般的じゃないかしら。
肌の色でいえば、「肌色」という使い方もいまの子どもたちの間では変わっています。
そういうことに「そうだよね」と納得できるほどグローバルがすすんだ時代なので「赤ちゃん」という言葉も、この先もしかしたら変わるかもしれないね。
赤ちゃんは肌が赤い子ども。
でも白い肌ほど紅潮具合がよくわかるわけで、じゃあ全人種に使う言葉ではないかな? となるよね。
まだまだ日本では気にせず使うでしょうけれど、きっと今現在も、日本語を学ぶ外国人の方は違和感を覚えていると思います。
へー、すごく勉強になるブヒ。
しんさん、次回は普段役にたつ言葉も紹介してほしいブヒねー
わかりました! それではまた次回!
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