長編冒険小説。
小学校六年生の仲良しグループ〔失われた世界〕は、輝きに満ちた一年を過ごすはずだった。しかし苛烈な運命が彼らを否応なく運んでいく。
『少年と怪物』 『少年と怪物』お知らせ
本サイトで不定期連載をしていた『少年と怪物』のお知らせです。
『少年と怪物』 「茶ん爺６ 〜怪音〜」 『少年と怪物』
第５０環（わ）。少年と老いた漁師。七十歳も離れた二人の奇妙な友情。お互いが無口で知られており、会話もままならぬ中、異様な音が海に鳴り響く。それは、鰯が大量に打ち上げられた時と同じ音だった。
『少年と怪物』 「茶ん爺５ 〜サメっこが人を食う理由〜」 『少年と怪物』
第４９環（わ）。子どもにも大人にも恐れられる、凄腕の老漁師。米仲港の網元でもあるこの漁師に、インチョーはなぜか気に入られていた。少女を食べたとされるサメについて、インチョーはまた一歩、真相に近づいていく。
『少年と怪物』 「茶ん爺４ 〜港町〜」 『少年と怪物』
第４８環（わ）。円環に深く関わる港の漁師。網元で、凄腕ながら、漁師仲間からも変人と呼ばれている茶ん爺。だがどうしてかインチョーはこのへんくつな爺さんと気が合った。インチョーは、人食いザメについて調べるために、茶ん爺に会いに行った。
『少年と怪物』 「茶ん爺３ 〜おれは物乞いじゃない〜」 『少年と怪物』
第４７環（わ）。自転車を買ってもらえぬインチョー。貧しい家庭。ひとりの老いた漁師の優しさが、貧乏に耐える母親の逆鱗にふれる。インチョーと、その自転車チャレンジャーの出会いは、おだやかではなかった。
『少年と怪物』 「茶ん爺２ 〜 チャレンジャー 〜」 『少年と怪物』
第４６環。チャレンジャー。不思議な力をもっているインチョーの自転車。茶ん爺との縁、怪物との縁。チャレンジャーもまた、遠い昔に、環に組みこまれている。インチョー は港へ向かって、チャレンジャーを走らせる。
『少年と怪物』 「茶ん爺 〜へんくつじいさん〜」 『少年と怪物』
第４５環。ハカセが言った。「大ウミヘビだとしても、つかまえられるかもしれない」全員が賛成したが、インチョーだけはことわった。茶ん爺に今日こそ、言わねばならないことがあった。
『少年と怪物』 「弓事件」『少年と怪物』
第４４環。人食いザメなのか、大ウミヘビなのか、とにかく女の子を食い殺した怪物をつかまえようと、メンバーは相談をする。だがそれほど大きな生き物をどうやってつかまえれば？ 思いついては、さまざまな道具を作ってきたが、メンバーには苦い思い出があった。
『少年と怪物』 「寄り添えの木２ 〜白と黒と黄色〜」 『少年と怪物』
第４３環。よりぞえの木について、母と交わした会話。いまはまだ、少年の心になんの影響も及ぼさない。しかしそれは決して消えることなく、少年が成長すればいずれ芽吹く。
『少年と怪物』 「寄り添えの木」 『少年と怪物』
第４２環。始業式を終えた《失われた世界》のメンバー。巻きついた大蛇、自殺者たちの首吊り縄、アメリカ軍の火炎放射、さまざまないわれがある「寄り添えの木」。メンバー結成のきっかけでもあるが、インチョーは今も、あれが恨んでいると感じていた。