『万象』【物語のお知らせ】

『万象』表紙画像 【物語のお知らせ】
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『万象』【物語のお知らせ】

 

 出ました! 

 日本ファンタジーノベル大賞の大賞・優秀賞受賞作家たちによる、豪華で巨大なアンソロジー本です!

 なんと、日本のアンソロジー史上、堂々の日本1位の長さをほこります笑。




概要

※楽天KOBOより抜粋



 日本ファンタジーノベル大賞受賞作家21人の、ほぼ全作書き下ろしアンソロジー。

 

 原稿用紙1000枚超の驚天動地の巨大コレクション。

 

 ファンタジーのアンソロジーとしては日本では史上最大。江湖の読書家たちよ、見よ、これが想像力だ。

 

 絵本や寓話のような小さなコント、スサノオ的想像力が吹き荒れる中篇、愛をめぐるファンタジー、ユーモアファンタジー、冷たく鋭利な現代ファンタジーを32作収録。

 

 

斉藤直子の編集日誌「まとめ人日記」付き。

表紙と宣伝画像作成は井村恭一さん。

(本当にすご先輩いです。井村さんはなぜ書き物ができる上に、このイラストが描けるのか。。)

 

 

執筆陣

 

  北野勇作, 南條竹則, 藤田雅矢, 井村恭一, 山之口洋, 沢村凜, 涼元悠一, 森青花, 斉藤直子, 粕谷知世, 西崎憲, 渡辺球, 仁木英之, 堀川アサコ, 久保寺健彦, 小田雅久仁, 石野晶, 勝山海百合, 日野俊太郎, 三國青葉, 冴崎伸

 

 

 いや、本当に豪華なメンバ〜。

 

 こんな風に集まることってまず無いですね。

 

 わたし、ここに名前があることが誇らしい。これからも頑張るぞ!

 

 

目次

 

 

北野勇作 『掌上現象』(62枚)

南條竹則 『動物園にて』(8枚)

藤田雅矢 『ZOO』(32枚)

井村恭一 『直し屋』(29枚)

山之口洋 『ナチュラル・ウォリアーズ』(38枚)

沢村 凜 『優しい手』(39枚)

涼元悠一 『停電の話? カッくんとデンバネ・白い車』(70枚)

森 青花 『夢色いろ』(174枚)

斉藤直子 『リヴァイアさん』(30枚)

粕谷知世 『象になりたかった少年』(41枚)

西崎 憲 『東京の鈴木』(21枚)

渡辺 球 『仕える人々』(34枚)

仁木英之 『千秋楽』(20枚)

堀川アサコ 『からっぽの宇宙』(37枚)

久保寺健彦 『ファーストデート大作戦』(35枚)

小田雅久仁 『よぎりの船』(115枚)

石野 晶 『かたわれ』(18枚)

勝山海百合 『ドライブイン・ヘルシンキ』(46枚)

日野俊太郎 『ヒトノムコトリ』(60枚)

三國青葉 『爆裂しすたーず』(65枚)

冴崎 伸 『死を降らす星』(60枚)

 

 

こぼれ話1「イチオシ」

 

 

 はい。ここからはこぼれ話です。

 

 

 いや、イチオシは、正直、本当に迷います。

 みなさん偉大な先輩ですし、どれを推すかによっては生きていられないかも笑。

 

※というのは冗談で、みなさん本当に素晴らしい人格者です。

 

 

 わたしの今回のイチオシは小田雅久仁さんの『よぎりの船』です。

 

 話題になり、シングルカットもされた物語です。

 

『よぎりの船』「概要」

※Amazonより抜粋

 

『万象』は『SFが 読みたい! 2020年版』の2019年国内ランキングで28位になりました(※冴崎注 発売当時です)。

 そのなかから創元SF文庫の年刊傑作選『おうむの夢と操り人形』に2作再録されていますが、編者のひとり大森望氏がもっとも収録したかったのはこの「よぎりの船」でした。

 しかし120枚という長さのためにその希望は叶えられませんでした。

「よぎりの船」はおそらく21世紀になって書かれた幻想文学のなかの最高ランクに属する作品です。

 幻想の質、スケールの大きさ、筆力、それらが相乗効果を生み、驚嘆すべき高みに至っています。幻想文学の愛読者の多くはこの作家、この作品を愛するでしょう。海外幻想文学と国内幻想文学をリンクするような作品でもあります。

 英語圏に紹介されれば幻想文学関係の賞を受賞するのではないかと推測されます。

 ふたつの頭、よっつの眼を持つ鳥に魅入られた男、日常に紛れこむ異様な存在たち、よぎりとはいったい何なのか。そして想像を絶する展開。

 名作『増大派に告ぐ』『本にだって雄と雌があります』で小説の世界に大きな足跡を刻んだ小田雅久仁の空前の幻視に驚嘆してください。

 表紙はミルトンの『失楽園』の挿画で、ジョン・マーティンの手になる版画です。


 この作品は尋常の作品ではありません。読んだ者にあるいは累を及ぼすかもしれません。午前零時に合わせ鏡をしてはいけないように、雷が鳴るときに梯子の下をくぐってはいけないように、慎重なかたはこの作品を避けるべきです。以下の抜粋に目を通すこともお勧めいたしません。

 

という概要です。

 

 最後の註は、誇張された売りとして使われることもある常套句ですが、

そうですね、わたしの場合も何か胸に残りました。

 

 死生観の変化というか、死に対する見方というか、映像というか。

 うまく説明できません。好きでも嫌でもなく。

 

 

 もうちょっと説明します。

 

 

 読了後、真っ先に思ったのは「小田さん、大丈夫ですか」でした。

 

 あの若さであの内容は、年齢的にまずいと思ったのですよ。

 

 なんだろう、晩節に近づくにつれて書ける物語と言いましょうか。

 

 小田さんの年齢で出てきたので、驚いてしまったのです。

 

 この、豊かさに飽和している現代日本なわけですしね。

 

 本当にごめんなさいね。小田先輩。

 

 以下に書くことが違っていたら、今度会ったとき、まじで謝ります。

 

 嬉しい言葉では無いと思うのです。


 でも、わたしも作家のはしくれだから、

 

書き物で嘘はつけない。嘘はつかない。

 

 

 わたしはね、『よぎりの船』の読後感は、「遺書」を読んだ感じだった。

 

 こうして書きながら、内容を思い出し、小田先輩の顔を思い出すと、

ちょっと涙がにじみます。

 

 ここには書けないことも色々あって。。

 

 

 うん、ぜんぶひっくるめて、小田先輩にはどんどん次を描いて欲しいです!

 わたしはまだまだ小田さんの世界が見たい!

 

 

 俺にできることがあれば、いつでも言ってください。

 どこにいても、すぐに駆けつけますから。

 

 

こぼれ話2「わたしの物語について」

 

 

 最近、経営ばかりですっかりご無沙汰でしたが、書いてないわけではないのです。むしろバリバリに書いてます。

 陽の目を見ないだけ泣。



 はい、今回『万象』で書いたのはこちら。

『死を降らす星』。

 SFです。



 ある理由で核戦争が起き、人口が十分の一になった世界の話。

 二〇一七年八月までは史実を踏まえてのSF、もしくはファンタジーです。

 

 3年くらい前に一度手をつけ、とまっていた話に、最近の北朝鮮ミサイルくんだりをとりこんだ話です。



【あらすじ】

 核戦争後、高校三年生の矢代開斗(ヤシロカイト)は、幼なじみの欠席をきっかけとし、世界の成り立ちに疑問をもちはじめる。

 放射能の嵐から世界を再生した「かれら」とはなんなのか。

 かれらが遺した不可解な五つの超技術の役割はなにか。


【一ページ目】

 

 

※み、見えないかな。。

 

 

まとめ

 

 

 日本ファンタジーノベル大賞受賞者の面々は、

数ある文学賞のなかでも唯一といっていいほど仲がよく(わたしがきくかぎりでは、ですよ)、

 

「ファンノベが復活するなら、応援しよう!」ということで、

 

 紙の本ならとてもできない夢の競演が実現しました。

 

 応援のほど、どうぞよろしくお願い申し上げます。

 

 

おしまい

 

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・『万象ふたたび

イラスト©️井村恭一さん

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