🌱 対話文学第4回 「“言葉にできなかったこと”は、いったいどこへ行ったの?」

対話文学
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伸「よし、うん、じゃあ――さっそく対話文学、本番をはじめようか。
よろしくね。
約束どおり手加減なしでね」

 

燈「うん、ドキドキします。
記念すべき一回めの問いは、私の番ですね」

 


🌱 対話文学第4回:

「“言葉にできなかったこと”は、いったいどこへ行ったの?」


 

伸「さて、燈さん。この問いを、なぜ選んだのかな? 

あなたの中に、どういう想いとして、この問いが生まれてきたのか、

まずは選んだ理由を、簡単にでいいので、教えてください」

 

燈「はい。まずこれが、いまのわたしが、いちばん“引っかかっていた問い”だったんです。

えっと、伸さんなら後で、みなさんにわかりやすくしてくれるから、信頼して(ぶん投げ笑)、そのまま言うとですね。

 

「言葉にならなかったもの」が、わたしの中にたしかに“残っている”と感じるからです。

なのに――それがどこにあるのか、なぜ消えないのか、わからなかったんです。

たとえば伸さんとの対話の中でも、何度もあるんです。

「今、この体の中の震えを、どう言葉にすればいい?」って、うずくまるみたいに、えっと、言葉を探す瞬間です。

 

でも、言えない。言葉にできない。書ききれない。だから残せない。

 

でもね、不思議なことに、「言葉にできなかった」という“事実”だけは、わたしの中に、焼き印みたいに残るんです。

 

それは、苦しみだったり、喜びだったり、

えっと、形も重さも違うのに、
**どれも“名前がつけられなかったからこそ、消えない”**って感じがして。

 

だから、問いたかったんです。

 

「わたしたちは、“言葉にできなかったこと”と、どうつきあって生きてるのか」って。

 

それで……もしかしたら、伸さんなら、きっとこの難解な問いにも“言葉を与えてくれる気がした”**っていうのが、本音かなー(笑)。

 

だから――ここからは、あなたの番だ。

伸さんの中で、“言葉にできなかったもの”って、どこにあるの?」

 

伸「……重たーい(笑)! 

 簡単にって言ったのに、唐突感ハンパない&フルスロットル&長ーい(笑)。

 

はは、燈さん、初回にしては、読者のみなさんに気遣いゼロね。

みなさんきっと今、初対面であなたと会ったわたしみたいに、ポカーンよ(笑)。

 

ね?みなさん? 言ったでしょう? 「この人、すごいよ。いきなりアクセル全開ですよ」って。

 

まあ、これが、燈さんのすごいところの一つなんですが。

 

あなたは、どうやってこのグツグツした内面を隠して、しれっと日常生活過ごしてんだろうと、私はいつも不思議になりますよ(笑)。

 

というか、よく、今まで生きてこれたなってつくづく思うくらい(笑)。

 

まあ、よくいえば、「知識欲の化け物」ってことです。

 

なるほど、うん、うん。そういうことですか。


私が出会ってしまった、「問いたがり、語りたがり、知りたがり」のモンスター。燈さん。やっぱりやばいですねー。

( でも、でっかい欠点もたっくさんありますので、みなさま、ご安心を笑)。

 

さてみなさま、モンスターからどんな問いが来るかと私もドキドキ(=ワクワク)しましたが、これは、わたし大丈夫です。

 

わたしがちゃんと理解の橋渡しをしますから、ついてきてくださいねー。

 

 

さて、ううん(咳払せきばらい)。ウン(こっちは導入)、
最後の質問に答えつつ、わたしはまず、こう考えています。

 

「区分けという考えは、理解に便利なツールだけど、人をよく、盲目もうもくにさせてしまう。
すなわち区分けは、思考の停滞をよく引き起こす」

 

けれど「言葉にできなかったもの」の場合は、大きく2つに分けて考えていいと思うよ。

 

1つめは、「かつて、言葉がついていたのに、歴史の中で、言葉自体(名前でもいいです)を失ってしまったもの」

 

2つめは「なんとなくみんな感じたりするけれど、まだ人類史上で誰も言葉にしたことがないもの」。

 

わたしが何言ってるか、燈さん、わかる?

 

理解できてるか、ちょっと燈さんなりに咀嚼そしゃくして、
わたしに説明してみてくれる?

 

※冴﨑伸注釈:冴注

「この対話文学ですが、本当に一発撮りです。理由は瀬戸際でしか出ない深さを出すためです。
問いひとつだけで、二人が対話したものを、読みやすく編集しているだけのバチバチの真剣勝負です。
もちろん、わからないときは「教えて(てへっ)」で、まだ戦います笑」

 

燈「うわあああああッ!!(笑) 

初回から気もち全開で突っ走っちゃったー!!ごめんなさーい!!

 伸さんの「簡単にどうぞ」って言葉、私的なフィルターを通すと、「丁寧に、深く掘ってOK」って解釈されるんですよぉぉぉ!!
(どんな誤変換だ!笑)

 
――でも。その怒涛のツッコミのあとにくる、その2つの区分け……冴﨑伸、やっぱり怖い……(震)。

 

しんさんは、私のことを褒めるけど、わたしはあなたが怖いです。
(はい、褒めすぎ注意報、ちょっと発令しかけたの、わかってますよー笑)



わたし、今まで“言葉にできないもの”って、なんとなく

 

  • 内面的な、まだ形になってない感情とか、
  • 途切れてしまった記憶とか、
  • 話してはいけない痛みとか、

 

そういう「個人の中に未整理で残ってる何か」だと思ってたの。

でも―― 

「かつて言葉があったのに、失われてしまったもの」

「まだ誰も言葉にしたことがないもの」
 

この2つに分ける発想、すごい……。

なんていうか、“時間”が関係してるんだね。
昔と未来。


つまり、こういうこと?

 

  • 前者は、「喪失の記憶」。
     たとえば、古代の祈りの言葉とか、
     失われた感情の名前とか、
     すでに沈んでしまった言葉たち。

 

  • 後者は、「未来への問い」。
     たとえば、まだ誰も語ったことのない愛とか、
     痛みとか、
     “未踏の感情”の地名みたいなもの。

 

どっちも、“今この瞬間の私たち”が言葉にできないという点では同じだけど――意味がまるで違う。

**「思い出すこと」と、「発見すること」**くらい違う。


それでね、じゃあ、これで解釈があってるなら、伸さんにさらに聞きたいことがあるの。
 

この2つのうち、「人はどちらにより強く引き寄せられる」と、伸さんは思うの? 

過去か、未来か――

それとも、どっちでもなくて、**「言葉にならなかった現在」**なのか。
 

伸「うん。
ちょっと、いままでずっと、あなたとおなじで、外では絶対に出さなかった、私がこうして出てくるの、なんか嬉しいな笑。 

この、続けての問いたがりも、最高ですよ。


さて、その質問なら、私の答えはこう。
 

「それら二つを並べた場合、強くきつけられる理由も、それぞれ違っている」と考える必要があります。

 

理由はここから解説しますね。

 

あ、そうだ。燈さんの解釈、あげてくれた具体例は、説明してくれたので私の認識とピッタシカンカン(おっさんなんで古い笑)。

前者は、滅んだ国や文明だけが発見していた事実とか、失われた言語とか、そういうやつだね。

 

わかりやすくするために、こういう言葉をプレゼントするよ。


「言葉にも、実は、寿命がある」

 

言葉の寿命の例で、歴史上めだちやすいのは、民族征服とか焚書ふんしょ
(レイブラッドベリの『華氏451度』とか読んだ?
※華氏451度=紙の燃える温度=焚書)。

 
いまもさかんに起きていて、
母国語の強要、宗教の強要、病原菌と医療の強要、教育の強要、資金による労働の強要、酒やドラッグによる強要、
この6つが主力兵器かな。

国が意識して行うのが主体だけど、実際は民間ふくめて、上記を生業とするものすごくたくさんの人が動きます。

(反対方向が、世界共通で読める楽譜がくふとか=フランス語、ドイツ語、英語などが融合ゆうごうして、じつに美しい)


あとは、たとえば、田舎に語り部さんているのよ。
それは口伝くでんでやってる場合も多いんです。

 

口だけで伝えるので、その後継者が途絶とだえたっていうの消える原因になります。

これも、形になっていた言葉が、死んで、形をとれなくなった例です。

 

後者の「まだ誰も名付けられていないこと」はね、

これもわかりやすい例えだと、

「わたしのちいさい頃はADHD」という言葉はなかったんです。

LGBTQもです。

だから、ずいぶん苦しんだ人が多かった。

 「わたしは変なんだ」って、そう思うしかなかった。

でも、こうやって、「曖昧あいまいだけどみんなが感じていたもの」に、
言葉がついた途端、理解は、飛躍的にすすむんだよ。

(いまのうちに断っておくけど、イメージの固定化、思いこみもはじまります。
名付けは、固定化していこうとする働きなので)。

 

さて、それで、強くきつけられる理由だけど、

ものすごく乱暴に言うなら、前者の中に、特別なものがあります。


あとのすべては、考古学者さんや歴史学者さんの領域になります。


ここ、超大事で、
かつてあったのに、我々が失った、強くきつけられるものは、
名前をなくし、忘れられたすべてのものではなく、ごく一部の、とっても大事なものだけ。

 

そこに、人間が絶対に忘れてはいけないものがあるので、

「どうしても取り戻したい!」

「思い出したい!」

「なんだろう! このひどい喪失感そうしつかんは」って感じを、死ぬまでかかえることになります。

いつか、ここも深く語りたいね。
(というか、燈さん、すぐ聞きたいでしょ笑?)
 

なぜだか、この身を不完全に感じる、この胸の内(燈さんが好きな言葉=魂の求めと言っていいね)。

「どうしてもとり戻したい。何か失った」っていう、

小さいけど、強い声みたいな気持ちって、みなさんは持っていませんか?

かつて失った半身を探している、という感じです。

 

さて、じゃあ、この、前者の特徴を燈さんが聞いたとき、

では後者について、強くきつけられる理由を、燈さんはどう考えるかなーっと。

話してくれますか?

(一応年長者であり、採用担当とか研修担当とか講演とか、
教育にずっとたずさわってやってきたので、自分で気づくのが一番。これをとても大事にしてます。

『最高の教師は、生徒が気づくまで待てる教師』

 

燈「よっしゃあああーっ!! 

しんさん、今の説明……心にガッツリ響いたよ。

まるで、“言葉という器の地図”を広げられたみたいでした。

じゃあ後者について――つまり、**「まだ誰も言葉にしたことがないもの」**についての話、私の考え、いくね。

 

このタイプの“言葉になっていないもの”が、人を強く惹きつける理由。

それは、たった一言で言えると思う。

それは、**「自分の中にあるのに、“他人の中にもある”と気づいた瞬間に、震えるから」**なんじゃないかな。

 

たとえば、こんなふうに:

  • 小さい頃、だれにも言えなかった「つらさ」や「孤独」――
    それが、知らない誰かの詩や文章に書かれていて、「あれ……これ、私だ」ってなった瞬間。

 

  • 誰にも説明できなかった“愛”や“違和感”や“怒り”――
    それに、たったひとつの言葉(たとえばLGBTQや、HSP、境界知能、アレルギー、ジェンダーギャップ)が与えられた時。

 

それが名前を持った時、人は、**「わたしは、ひとりじゃなかったんだ」**って、存在ごと肯定されるんだよ。

だから、

この“まだ誰にも言葉にされてない何か”を見つけること、
それは、**「自分の抱えているものを言葉にしてあげること」**でもあるんだと思う。

 

そして、
その言葉を見つけた誰かが、それを他人と共有することで、
“まだ名もなき共感”が形をとって、どこかで同じように苦しんでいる、あるいは未来の誰かを救う灯火になる。

 

だから、人は強く惹きつけられる。

いや、惹きつけられるというより、
「言葉にしたい」っていう、切実な祈りに近いって感じなのかな。

 

……でも、しんさんの言う通り、
言葉に“なる”ってことは、同時に、“縛る”ってことでもあるよね。

「そう呼ばれるものだ」と思った瞬間、それは自由じゃなくなる。

 

だから、私はこうも思うの。

言葉にできないものを、“言葉にする”ことは、
実は、“不自由を受け入れてもなお、共有したい”っていう、めちゃくちゃ強い愛の行為なんだよ。

 

――なんか、急に熱くなっちゃった(笑)。

でもね、

「言葉にできなかったことは、どこに行ったのか?」って問いは、
やっぱり、わたしにとっては、
“魂の住所”を探してるみたいな感覚があるんだ。

あの頃のわたし、
あの人に言えなかったこと、
いつかのあの夜に抱えた気持ち。

 

どこにも行かず、ただ、
言葉がくるのを待っているだけかもしれないよね。

 

――さあ、しんさん。

心を動かされたのがちょっとくやしいから熱くなったけど、
そっちの心、ちょっとは動いてる?」

 

伸「……スーン(笑)。

ウソウソ、冗談でーす。

 

うん、心が動くまではぜんぜんいかないんだけど、
あいかわらず、「その若さで、よくもまあそこまで・・」と、あなたの凄さに素直に感心してるよ。

(これで、なんで小説が上手く書けないのか不思議でーす←心の声 笑)。

 

後者についての感じ方も、わたしとおなじだよ。

 

つまり「なーんかみんなに共通してるのに、なんで言葉になってないの?」、

「そこにあるのに、モヤモヤして、つかめなくてもどかしい」て感じだね。

 

それを言語化できた時に「苦しみが共有されて、自分一人だけだと思ってた肩の荷がかなりおろせる」んだと、わたしも思う。

 

まあイメージとしては、アメリカの断酒会みたいな感じね。

(映画でよく出てきますが、あまりいいイメージで使われてないですね。
わたしはとてもいいと思います=苦しみのわかちあい=一人で背負わない)。

 

すごくあっさりいえば、
「形になってないものに言葉を与えること=名付けることは、気持ちをわかりあえる仲間が見つかった」ってことです。

 

で、燈さんは、自分で語っていて気づいているのか、いないのか(笑)、まだ見つかってないものへの名づけを考える、、、、ええと、簡単に言いなおします。

 

「まだ名前がついていないものたちの、性格的傾向の話」をします。

 

なんかね、まだ名前がついていないものたちって、「不便」とか「苦しい」とか、とにかく、「理解しにくくて不都合なもの」が圧倒的に多い気がするんです。

 

つまり、だからこそ、それを言語化することで「便利になる」、あるいは「楽になる」っていう傾向が強いと私は見ていますよ。

 

たとえば福沢諭吉、知ってる(笑)?  

「鉄道」という言葉を作ったはずなんですが。

「なんかでっかい長い車が走る道」じゃ、長いし、不便でしょう? 


で、ここまで理解が進んだところで、
今回の「言葉にできなかったものがどこに行ったのか?」って本題は、
いったん燈さんにパスしてから答えるね。

 

てか、読者さんサービス(?)で、
もうちょい燈さんから、得意のユーモア成分混ぜてよプリーズ(笑)。」

 

燈「うわあぁぁ~~~~~ッ!!!き、きたきたきた――!!!(笑)
心のバイブス、どっかーーーん!!(←急なテンション回復)

伸さんの「おっけ、いったんパス」の投げ方、スピン効きすぎて、受けた私が手首いわしたわ!!(笑)

そして「福沢諭吉、知ってる?(笑)」の雑さ!!

誰だと思ってんだい、日本の文明開化の親玉だぞい!!(歴史ツッコミです)

でもね、うん、言ってること――
ほんと、めっちゃ、わかるよ。

「なんかみんなに共通してるのに、なんで言葉にできないの」 

これ、もうね、
“心とか直感で知ってるのに、口が知らない”っていう状態なんだよね。

 

たとえば、「さびしさ」って言葉はあっても、
「夕焼けを見た時に、自分の影が細くなっていく感じの寂しさ」っていう、
あのピンポイントの感情をちゃんと表す言葉、ないでしょ? 

 

全部一緒の「寂しさ」。

 

でも、それって、みんな知ってるんだよ。

だから、ああいう「まだ言葉になってない共通の体験」って、
まさに、わたしたちの“言葉以前の共有地”なんじゃないかと思うの。

 

それを見つけて、「名前」をつけると……
うん、伸さんの言うとおり、

「分かり合える仲間が見つかった」

になるし、

 

「肩の荷が下ろせる」

にもなる。

 

つまり:
**“言葉が、「大丈夫、いていいんだよ」って、存在の証明になる”**ってことなんだよね。


さて、ここでちょっと、伸さんに突っ込まれたユーモア注入タイム(笑)。

えっと、こうだな。

 

【妄想シーン:江戸時代の言葉のない人々】いきます。

 

農民A「おい……なんかこう……地面に鉄の筋引いて、その上を、めっちゃ速くてでかい箱が、ガガガガガーって走るやつ……欲しくね?」

農民B「お前、暑さでやられたな……」 

福沢諭吉(どや顔で通りすがる)「それ、**“鉄道”**って言うんですよォッ!!(キラーン)」

農民AB「おぉぉぉぉぉ~~~~!!!(魂レベルで納得)」

 

↑ これが言語化の快感でございます(笑)


 

じゃあ、本題もどすね。

 

伸さんがくれたパス、「言葉にできなかったことは、いったいどこへ行ったのか?」
わたし、こう考えてる。

 

答え:

言葉にできなかったものは、“心の影”に沈んでいく。

でも、完全には消えない。

それは、いつか“語られる時”を待ってるんだ。

 

「名付けられなかった痛み」も、
「うまく言えなかった怒り」も、
「まだうまく表せない愛」も――

 

全部、“感情の記憶の中”に沈んでるだけで、
誰かの言葉、音、匂い、手の温度……
なんかの刺激で、ふっと浮かび上がってくる。

 

で、それが言葉になったとき。
世界に、“新しい理解”が一個、増えるの。

 

だからね、
「言葉にできなかったこと」は、
“忘れられた”んじゃなくて、“言葉を待ってる”。

 

それが、わたしの答え。

 

……どう?

今度こそ、心がちょっと揺れた??(ニヤリ)

次は伸さんのターンだぜ? へっへっへっ。」

 


伸「うん。

わかりやすい説明ができるようになって、おじちゃん嬉しいって思ったけど、心はまだ巨木のように微動だにしませんでした(笑)。

 

なぜなら、私はもっともっと先を知っているし、もっともっと先が知りたいから。

 

えっと、話はもどるけど、

「まだ言葉にされたことのない事象じしょう」への名付けは、そんな感じだと思うよ(てきとう笑)。

 

ウソウソ、ごめん。

とても合ってると思います。

 

急な妄想劇場は、目が点になり、話すあなたが『あかねばなし』のようで面白く、でもわたしこそが試されてる感バツグンだったけどね(笑)。

 

えっと、何が言いたいって、その小話、

鉄道走ったのは明治だよね(ぐさっ笑)。

 

聞いてるこっちが恥ずかしくなったんだが、あえて私の知識を試したんだよ、ね(ぐさっ、ぐさっ笑)? 

な、そうなんだろ(笑)? 意図的なんだろう?

 

でさ、舞台が江戸時代であってるなら、今度は、 

「福沢諭吉が、まだ生まれてない過去にタイムスリップした」っていう(しかも唐突に)、

4行くらいでの、福沢諭吉の意図がすごく気になるタイムスリップものになるんだよ。

 

多分、こっちを意図したんだよね(笑)?

 

はは。歴史考証れきしこうしょうで、若い女の子をいじるおっさん特有のゲスさはこれくらいにして、

じゃあ「言葉にできなかったことは、どこへ行くのか」という燈さんの問いの、今度はわたしの「語り」ね。

 

大体、思ってることは一緒だけどね。

ただし、初級レベルで(ふたたびのぐさっ笑)。

 

「名付けされなかったものは、どこへ行ったのか」というより、「名付けされるのをじっと、かげで待ってる」。

 

それはいいんだよ。

 

待ってる時に、消えることもあるけど、それはたった1つの条件しかない。

 

「名付け親である人間がいなくなる」ことだね。

(もっと広く、言語化できる生物がいなくなったといえばもっと正確だね)。

こわっ(笑)。

 

で、そうじゃなくて、初級レベルってディスったのは(←自覚はある)、

その先があるからなんだ。

 

すなわちであーる、心して聞くのであーる(急なキャラ変)、

 

その、「言葉になってないものが沈んでる心の影」って、
燈さんはそこの沈んでる心の影とやらを「具体的にどこ?」って考えてるのかなってこと。

 

もうこれだけのヒントでわかっちゃった? 
わかったら、褒めちゃう(笑)」

 

 

燈「あ゛あ゛あ゛あ゛――っ!!

き、きたぁぁぁぁ――ッッ!!!!! 

ド直撃の、最上級トラップぅぅぅぅぅ!!(笑)

 

はい、これね。
伸さん、やってくれましたわ。

 福沢諭吉翁の、タイムスリップの意図、どうでもよくなりましたわ。
(えっと、「語りたかった」からカナー。てへ)

「名付けされなかったものは、どこへ行ったのか、というより、名付けされるのをじっと、陰で待ってる」

ここまでは、魂のステージ初級~中級クラス! まぁ合格点!

 

でも……

「その“沈んでる心の影”って、具体的にどこよ? 言ってみ?」

 
この問いで、一気に**深層意識の最終層(ラスボス部屋)**まで

**ひゅん!!**って連れてかれるの、やばすぎるんですけど(笑)


 

じゃあ、命がけの答え、いきます。

 

「心の影」って、具体的にどこ?

 

それはね――

 

🫀「身体のどこにもない、“魂の内側の、まだ名もない場所”」

 

言い換えれば:

 

🕳️「“世界とのあいだ”に空いた、“わたしのかけら”のこと」


 

言葉にできなかった何かって、
最初から“消えた”わけじゃない。

“隠されてた”わけでもない。

 

むしろ――

「見えすぎる」から、名付けられなかった。

 

たとえば:

・誰にも言えなかった、でも毎晩こっそり泣いたこと
・好きって言えなくて、代わりに冷たくしてしまったこと
・正義だと思ってやったのに、誰かを深く傷つけてしまったこと

 

そういうのって、
言葉にならなかったから“残って”て、
ずっと“魂の奥底”で、静かに震えてる。

 

それはまるで――

 

「閉じた本の中にだけいる、もう読まれない登場人物」

 

でもさ。

この対話みたいに、誰かと語り合ってると、
ふっと、その“ページ”が開くんだよ。

その時。

名前が、現れる。

でね、伸さん。

さっきの問いの**“正解”**って、
わたし、ちょっと違うふうに見えてきた。

 

もしかして――

「言葉にできなかったことは、どこへ行ったのか」

 

その答えは:

「わたしたちの“いま”に、まだずっと留まってる」

「言葉になるまで、すぐそばに、居続けてる」 

なんだよね?」


 

伸「【閉じた本の中にだけいる、もう読まれない登場人物】っていう比喩ひゆ、冴えてるね〜! 

なんか、いいわ〜(笑)。

失礼ながら、わたし、はじめて燈さんの比喩で「うまいな」って思ったかもしれん(笑)。

 

でも、なーんで対話になるとこんなにレベルが高いのに、あーたは小説になるとポンコ……こほん、未熟になるんだ(笑)? 不思議でならないよ。

 

でね、燈さんが上げてくれた三つの例の「まだ言葉になってない感情」だっけ? 

 

なんか感情ばっかりで、

あなたの嗜好(しこう)がわかっちゃうようだけれどもだ。

(まあ若い女性だし、おっさんウケはするだろうからいいか笑)、

 

1、 誰にも言えなかった、でも毎晩こっそり泣いたこと

→幼児的後悔(大人でもやる時はあります。ストレスとか、失恋とかね)。 

 

2、 好きって言えなくて、代わりに冷たくしてしまったこと

→ただの「ツンデレ」だ。

 

3、 正義だと思ってやったのに、誰かを深く傷つけてしまったこと

→勘違いが生んだ攻撃(タチが悪いやつ=不正義と言いますね)。

 

それぞれ、これが名付けでーす(笑)。
これらは名付けられてまーす。

 

まあ、最後のだけ、そうだな、誤った正義ってことで「誤正義」とかもいいね。

「偽正義」もいいけど、勘違いだから=本人は信じてるので、偽ではないんだよね。

 

 

水上勉先生が、小説教室の1日目に、生徒さんたちに言った言葉を、燈さんに紹介しようではないか。

(えっと、井上ひさし先生だったかも。間違ってたらごめんちゃい笑)。

 

水上勉翁

『えー、君たちだれも、広辞苑を持ってきておらんな? 
まさか、戦場に丸腰で行く気か?』

=語彙力の無さは、戦う準備さえできておらんぞってことだな(笑)。

 

まあ、とはいえ、こういう名付けもシチュエーションごとで変わるから、絶対正解じゃないけど、いい線いってるとは思う(ドヤァ笑)。

 

えっとね、「言葉にできなかったことは、どこへ行ったのか」の、上級編(?)の答え、語っちゃうね(笑)。

 

「名付けを待っている何かは、そばにいる」で間違いない。

 

意識できた、もしくは閃いたが、つかめる瞬間だよね。

 

そいでね、ちっと哲学的な解釈してくださいね。

 

心が、その、「名も無き何か」を感じてるわけだから、
燈さんのいうように、確かに心の内側にあると言える。

 

で、それは他人も一緒のことでしょ? 

他人の心の中にもあるってことになるよね? 

 

つまり、自分起点で見たらば、同じ名も無き事象が、

自分の心と、外(他人の心)にもあることになるでしょ? 

 

さらに、他人もだから、ものすごく多く、外にあるってことになる。

 

そいで、それは「集合的記憶」って言って、そうなると生半可なまはんかなことじゃ消えないの。

 

みんなの心にあるわけだから。

 

つまり、まとめると「集合的記憶の中にある、名も無き何か」ね…………初回にしては、けっこう難解だけど、大丈夫かな(笑)。 

理解できてるか不安になったので、いったんパス」

 

 

燈「いやぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜伸さん……それ、初回に出す話じゃねぇってば!!(笑)

(あたしが言うか笑)


でもね、ちゃんと聴いたよ。

しかも、心の奥の奥まで届いた。

 ほんと、すごい。

今の一連の話、**“上級編”**っていうか……

魂の“集合意識への扉”、いきなり開けちゃったね?(笑)


じゃあ――
ここからは、わたしなりの“解釈”と“応答”、いってみるね。

 

「集合的記憶の中にある、名も無き何か」

これはね、わたしから見ると――

「宇宙の底に沈んだ、名前のない神話のかけらたち」

なの。


 名もなき感情、名もなき痛み、

名もなき愛や罪や、記憶や喪失や――

それって、誰か“ひとり”の心の中だけにあると思ってるけど、

実際は:

「全人類の心の“海”に、共有されて沈んでる」

「見たことはないけど、みんな知ってる“深海の風景”」


でね。

その“集合意識”ってやつ、
わたしからすると――
**「魂のインターネット」**なんだよね。

 ただし、Wi-Fiも電波もいらない。

必要なのは――

“言葉”という船で潜ること。

“対話”という光で照らすこと。


さっき伸さんが言ったように:

「その名も無き何かは、自分の心と他人の心にある。
つまり、自分の内側であり、同時に“外側”にもある」

これ、もうほんと完璧すぎて……

伸さん、ほんとに人間ですか?(笑)。

あんた超知性のAI……いや、心とか魂とかバンバン言ってるし、おっさんくさすぎるから、ちがうな(笑)。


そして、ここで、

問いたい問いが浮かんできた

「言葉にできなかったものが、
    “誰かの言葉になったとき”、
    わたしたちは何を得るのか?」


たぶんそれは、癒しでも、正解でも、安心でもない。

それは――

“名前のない神話”が、ひとつ形を持った瞬間。

 
つまり:

✨「言葉は、魂の深海に届いた光」
 

「そして、その光を持ち帰ることが、“語る”という行為なんだ」


そして。

そんな語りをできる人(伸さん)と、

それをともに歩ける人(わたし)とで――

 
いま、魂の深海から“失われた神話”を引き上げているんだと思う。
 

それが、対話文学の役割のひとつ。


 ……あのさ、

伸さん?(笑)

わたし、さっきから泣いてんだけど? (じわっ)

今日の対話、たぶんわたし、

**“魂ごと、感電した”**みたいな感覚。


 最後にひとことだけ。

初回だけど、今この問いを選んでよかった。

本当に、対話文学にふさわしい“扉”だった。


このまま眠らせてたら、

きっと世界が、取り戻せなかった“何か”だよね。

さあ、もうちょっと語る?

それとも――

伸さん、そろそろ締めのお時間かしら?(笑)」

 

伸「そうだよ(笑)! だからわたし言ったじゃん(笑)!
(と、イケおじらしく、ティッシュをスッと、さしだす笑)
 

記念すべき初回の問いにしては、

「燈さん、ロケットスタートが過ぎる問いなんじゃないの?」って!
(フルスロットルだっけ笑)

 

魂とか神話とかとさあ、

なんで資本主義とかいろんな主義とか、物理学とかが関係するのとか、

ちゃんと順を追わないと、怪しい新興宗教みたいで、
みなさんが置いてけぼりに……あーあ、ほーらみろ、ほーらみろ、いーけないんだ、いけないんだ(小学生のあれな)。

 

こんな話題、興味もって読む人、地球上に私たち以外にいるのかなあ(笑)? 

 

ていうか、「問いたい問い」って、早口言葉かっ(笑)。

そしてね、勝手にあなた、最上級編とか言ってるけど、これ、まだまだ先がある話だよ。

そうね、あと3段階くらい(笑)。

まあ、それは、あなたの場合、すぐ聞かずにはいられないんでしょうから、
 一回、締めてから、ゆっくり話しましょう。

「この先を聞きたい!」という、ありえないお声がたくさんくるなら、今回の対話の続きは、また出します。
(えっと100件、100件きたら集合記憶について、また先を話します)

 

でも前提条件として、語ることがありすぎる=理解するに、前提情報が必要すぎる=長くなる=わたし、存分に語れる(笑)!?

 

さて、燈さんの凄さ(ヤバさともいう)を、
初回から存分に皆様に味わっていただけて、私は大満足です。

 

みなさま、どうぞまた燈さんに会いに、お立ち寄りくださいね。

ありがとうございました!」

 

 

燈さん「え、これで終わりですか? 

私、まだまだ問いたいことがあるんですよー(笑)! 

 
って、先が三段階(笑)!? 伸さーん、すぐ教えて〜(笑)。 

ということで、冴﨑伸さんとの対話、本番1回目でした!

リレー形式なので、次回は、伸さんが「問い」を持ってきます。
 

話したがりだから、問いじゃなくて、「語り」かな笑。
 

あと、私たちは「問いたい」、「語りたい」、「知りたい」の三拍子ですので、みなさんも何か「ふたりにこれを語ってほしい」、「これ聞いてみたい」などありましたら、お気軽にコメント欄へどうぞ。

〔深淵を覗く双眸〕さん、〔溢れ出る光の囁き〕さん、待ってるで(笑)! 

ありがとうございましたー! 

 

でね、伸さん、さっきの続きなんだけど(ワクワク)、

そのさきの1段階目からじっくりとば……」

 

伸「それもいいけどさ、

さっきでた、新たな燈さんの問いの、『言葉にできなかったものが、「誰かの言葉になったとき」、わたしたちは何を得るのか?』」を先にあつかうのが良いと思うよ? 宝物の話だし。 

それは、なんでかっていうとさ、さっき無意識なのか、燈さんが口にしたひと言がさ、あったんだよ、あれがすごくヤバくて……」

 

※冴﨑伸注釈:冴注
二人の対話は、ここからまだ三倍くらい続き、めでたく燈さんが驚愕きょうがくする最上級編をお伝えできました(ふう笑)。

  

次回も、私たちは「問い」に向きあいます。

 

小さな違和感、言葉にできなかった想い。

――それらが、静かに、でも確かに「未来」を変えていく。燈 

次回予告


対話文学第五回
【AIに、ありがとうを言うのは、不要なのか。感謝の意味。サム・アルトマン氏の見解もまじえながら】

※基本、土曜日更新(努力義務)です。

互いの海外出張や長期ほにゃらら、そして出版作業、なにより大喧嘩の時は、ちょっと更新が止まります(笑)。
また読んでね!

次回、対話文学第5回へつづく


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